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#古物商許可#行政書士法#無資格代行#両罰規定#コンプライアンス

古物商許可と2026年改正行政書士法の実務対応

要約

古物商許可申請での無資格代行は行政書士法違反です。2026年改正で両罰規定が強化され、委託した企業側も処罰対象となり得るため、法務担当者は委託先の資格確認を急ぐ必要があります。

古物商許可の申請手続きにおいて、行政書士法違反となる無資格代行リスクが高まっています。2026年改正による厳罰化を前に、法務・コンプライアンス担当者は今すぐ委託先の実態を確認する必要があります。

古物商許可申請における無資格代行の違反リスク

中古品売買・リサイクルビジネスの拡大に伴い、古物商許可の取得需要は近年急増しています。実店舗だけでなくネットフリマやオークションサイトの普及により、法人・個人を問わず許可申請の件数は右肩上がりです。しかし、こうした需要の高まりに乗じて、行政書士資格を持たない事業者が「許可申請代行サービス」を提供するケースが問題となっています。

行政書士法第19条は、行政書士または行政書士法人でない者が、業として他人の依頼を受け報酬を得て許認可申請書類を作成することを禁じています。古物商許可申請は都道府県公安委員会への提出が必要な許認可申請であり、この規制の対象に明確に含まれます。それにもかかわらず、「書類作成サポート」「申請補助」などの名目で実質的な代行を行う無資格業者が後を絶たない状況です。

企業が業務委託やアウトソーシングの形でこうした無資格業者に古物商許可の申請を依頼した場合、依頼した企業側も違反リスクを負う点に注意が必要です。特に複数店舗や複数法人にまたがる一括申請を外部に委託している場合、委託先の資格確認を怠ると組織的な法令違反につながりかねません。

2026年改正行政書士法で強化される罰則と両罰規定

2026年改正行政書士法では、無資格代行に対する罰則が大幅に引き上げられます。改正前は比較的軽微な罰金にとどまっていましたが、改正後は懲役刑を含む厳しい制裁が科されることになります。さらに注目すべきは両罰規定の明確化です。無資格の代行業者だけでなく、依頼した法人(企業)も処罰の対象となり得ることが明文化される方向です。

法務担当者が見落としがちなのが「名義貸し」の問題です。有資格の行政書士が名義だけを貸し、実際の業務は無資格者が行うケースも行政書士法違反に該当します。2026年改正ではこの名義貸し行為への規制も強化される見通しであり、委託契約書上に行政書士名が記載されていても、実態として無資格者が処理していれば違反となります。企業の法務担当者は、契約書の表面だけでなく、実務の遂行体制を実地に確認する姿勢が求められます。

コンプライアンス担当者が今すぐ取るべき実務対応

古物商許可に関する業務委託を行っている企業は、以下のチェックポイントを早急に確認してください。

第一に、委託先が日本行政書士会連合会に登録された有資格の行政書士または行政書士法人であるかを確認します。日本行政書士会連合会のウェブサイトでは、登録番号による検索が可能です。第二に、業務委託契約書に「行政書士法に基づく適法な業務遂行」を明記し、無資格代行が発覚した場合の契約解除条項を盛り込むことで、企業側のリスクを軽減します。第三に、複数の許可申請を束ねて一括委託している場合は、各案件の担当行政書士を個別に確認し、実際の書類作成者を特定するよう契約上の透明性を確保してください。

2026年の施行を見据えた社内規程の整備も急務です。購買・調達部門が法務専門サービスを発注する際の承認フローにコンプライアンスチェックを組み込み、無資格業者への発注を未然に防ぐ仕組みを構築することが、企業防衛の観点からも不可欠です。